何のために生きている?

と問われれば、もっと幸せな人間社会が見たいから

うららかな陽ざしのそそぐいい季節

ですね。

窓から見る街の景色も青空ものんびり柔らかな印象です

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しかし、この国の政治は大きな転換点にあって、国会周辺や全国の町々で多くの市民が、再び日本がおかしな方向に行かないよう、必死に声を上げ続けています。

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とにかく、今は護憲、憲法を守る。それしかない、というのがすべての声をあげる市民共通の思いでしょう。「人権」「平和主義」「民主主義」を守るんだ、と。

 

ところで最近、戦前の右翼関係の本を読んでいてわかったのですが、いまの「護憲」運動のルーツをたどると、幕末の「尊王攘夷」運動に行きつくんですよね。

 

尊王攘夷」と「(日本国憲法の)護憲」がどう結びつくのか?意外といえば意外ですけど、この国の歴史から見ると、現在の(自民・維新などの改憲に対する)護憲運動は、幕末の尊王攘夷運動からの流れとして位置づけられるんですよ。

 

ちょっと、この「流れ」上にいる過去の人物をあげてみると、

西郷隆盛板垣退助中江兆民頭山満犬養毅北一輝大川周明などの人がいます。

こうして見るとほんとんど「右翼」系統の人たちのように見えますが、戦前の右翼と戦後の「右翼」はまったくの別物なので、偏見は捨ててください。

 

戦前の(正当派)右翼運動は、いまの「自民党改憲」と「護憲」だと、まず間違いなく「護憲」の側につきます。

なぜなら現行の日本国憲法自由民権運動を踏まえて作られた憲法だからです。そして、戦前の右翼思想・運動は自由民権運動から出たものなのです。

 

たとえば、戦前の右翼運動の中心人物は、といえば、まず第一に来るのは頭山満(とうやまみつる)でしょう。

この人が戦前右翼の始祖みたいなもんです。

 

頭山満西郷隆盛派で、西南戦争には獄中にあったため参加できず、けっきょくそのおかげで命が失われずに済んだという人物です。この人の仲間はすべて戦闘で死ぬか処刑されています。

 

西南戦争後、出獄した頭山満板垣退助に会いに行きます。西郷隆盛なき後、板垣退助の下で戦おうと考えたからです。

 

そのとき、板垣から、「武力闘争の時代は終わった」と諭され、土佐の「立志社」にならって福岡で右翼結社=「玄洋社」を結成します。

このとき頭山は土佐から植木枝盛を招聘。植木は福岡で何回も演説会を開いています。

この植木枝盛の書いた憲法原案がいまの日本国憲法の下敷きになったことは有名な話ですよね。

 

ちなみに、この右翼結社=玄洋社の「三条の憲則」は以下のようなものです。

→ 第一条  皇室を敬戴(けいたい)すべし

  第二条  本国を敬重(けいちょう)すべし

  第三条  人民の権利を固守すべし

 

ここに尊王攘夷運動自由民権運動→(戦前の)右翼運動、の流れをはっきり見ることができるわけですよ。

自由民権運動もその本質はナショナリズムです。

板垣らの自由民権運動の考え方というのは、立憲主義による民主制こそが天皇制を永続させるための唯一の道、というものだったのです。

 

その「敵」こそが藩閥政治に基づく有司専制=官僚制なのです。

藩閥政治による政・官・財。それが利益共同体を形成し、階級をつくり、搾取・抑圧を通じて人民を苦しめる。彼らが支配層として天皇を利用して人民の上に君臨する。

 

これこそが、天皇制と国を滅亡させるものだ、というのが、板垣ら自由民権運動の考え方だったのです。

 

「西郷」「板垣(自由民権運動)」「(戦前の)右翼運動」、そして「天皇制」においてまったく意見を異にしますが、「戦前の社会主義・無政府主義運動」、の共通の敵が、藩閥有司(官僚)専制体制だったのです。

 

この(専制)体制が戦後もそのまま続いているわけで、再び「利益」の独占体制が出来上がり、民主主義体制(憲法)が大きく破壊されつつあるんですよね。

 

こうして見ると、現在の「改憲」と「護憲」の対立が、いまに始まったものではなく、歴史の上に位置づけられるものである、ということがわかると思います。

 

このことに関しては、まだまだ言うべきことが多々あるのですが、とりあえず、われわれ日本に住む99%の人民は、民主主義に基づく日本国憲法を「改憲勢力」から死守すべきである、ということを、少しでも理解してもらえたら、と思います。

 

憲法改正は日本で「人権」「平和主義」「民主主義」がしっかり確立してからですよ。しっかりした原則の下で、「欠陥」部分(自民党などがいう欠陥ではない)を修正すればいいんですよ)

 

これも、いまの「改憲勢力」による支配の結果です

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